マイク・ソルダーノが生み出した多くのアンプと同様に、ラックマウントのSLO-100Super Lead Overdriveはツアーギタリストのニーズに応える製品でした。1987年の秋、ヴィヴィアン・キャンベル(現デフ・レパード)はマイクに2台のカスタムアンプの製作を依頼しました。当時ラックシステムを使用していたヴィヴィアンは、ヘッドタイプではなく、自分のラックに組み込めるようにしてほしいとボブ・ブラッドショーにリクエストしました。その要望に応え、ラックマウント可能なシングルチャンネルのSLO-100が2台製作されました。この2台のシングルチャンネルアンプの製作をきっかけに、マイク・ソルダーノはラックシステムを使用するギタリストのために、全てのサウンドを備えたラックマウントバージョンのSLO-100を開発しました。こうしてSLO-100Rが誕生したのです。残念ながら、1990年頃にはラックシステムの人気が衰え、ソルダーノが製造したラックアンプは合計でわずか200台ほどで製造を終了しました。それ以来、ラックタイプのSLO-100は、ごく少数のコレクターが所有する幻のアンプとなっています。2024年、幻だったSLO-100Rが満を持して復活します。