CDJ-3000・DJM-A9 DVS&HID接続方法
DJM-A9はDVS対応のプロフェッショナルミキサーで、CDJ-3000やターンテーブルを接続することで、音楽ファイル(MP3, WAVなど)を使用したDJプレイが可能になります。
使い慣れたプレイヤーを選んでプレイできる柔軟性が特徴です。
また、DVS(Digital Vinyl System)に対応しており、Serato DJ ProやrekordboxのDVS機能を使用することで、タイムコードメディアを利用したパフォーマンスが可能です。
さらに、CDJ-3000はHIDモードをサポートしているため、Serato DJ ProやrekordboxとUSB接続することで、高精度なMIDIコントロールができます。
CDJ-3000のタッチスクリーンを活用し、PCライブラリのブラウジングやトラックロードが直感的に行えるのも大きなメリットです。
従来のDJM-900NXS2とは設定方法が一部異なり、より細かいカスタマイズが可能になっています。
最新の機能を最大限に活用するため、ファームウェアを最新バージョンへアップデートしてください。
目次 [hide]
DVS接続 vs HID接続 比較
項目 | DVS接続 | HID接続 |
---|---|---|
接続方式 | タイムコードメディア(CD/レコード)を使用 | USB接続のみ |
対応機材 | DJM-A9 + CDJ/ターンテーブル | DJM-A9 + CDJ-3000 |
オーディオ設定 | DJM-A9をオーディオインターフェースとして設定 | CDJ/XDJ AggregatorまたはDJM-A9をオーディオデバイスとして設定 |
タイムコードの必要性 | 必要(タイムコードCDまたはタイムコードレコード) | 不要 |
スクラッチ精度 | 高精度(アナログライクな操作感) | 高精度(デジタル最適化) |
レイテンシー | 若干の遅延あり(オーディオ設定に依存) | ほぼゼロ |
ライブラリ操作 | ミキサーまたはPCでブラウズ | CDJ-3000のスクリーンで直接ブラウズ可能 |
波形表示 | PC画面のみ | CDJ-3000のスクリーンにも表示可能 |
ホットキュー | PCやミキサーで操作 | CDJ-3000のホットキューボタンで直接操作 |
エフェクト連携 | DJM-A9のエフェクト+ソフトウェアのエフェクト | DJM-A9のエフェクト+ソフトウェアのエフェクト |
安定性 | 設定次第で安定性が変わる(アナログノイズの影響あり) | Pioneer純正環境のため非常に安定 |
推奨用途 | ターンテーブルDJ / アナログ感を重視するDJ向け | CDJ中心のデジタルDJ向け |
主な違い
- DVS接続は、タイムコードを使用するため、ターンテーブルやCDJでアナログライクな操作が可能
- HID接続は、CDJ-3000を直接USB接続するだけで使用でき、レイテンシーもほぼゼロ
- 波形表示やライブラリ操作はHIDの方が便利で、PCを触らずCDJ-3000の画面で操作可能
- DVSはターンテーブルを使いたいDJ向け、HIDはCDJ-3000をフル活用したいDJ向け
用意する環境(DVS)
- ファームウエアのアップデート
ダウンロードリンク(CDJ-3000)
https://www.pioneerdj.com/ja-jp/support/software/player/cdj-3000/https://www.pioneerdj.com/ja-jp/support/software/all-in-one-system/xdj-az/#firmware-update
ダウンロードリンク(DJM-A9)
https://www.pioneerdj.com/ja-jp/support/software/mixer/djm-a9/ - Seratoの場合 Control CD 1.0.0
https://serato.com/controlcd/downloads - rekordboxの場合Control信号のWAVファイル
https://support.pioneerdj.com/hc/ja/articles/8296960755865-%E3%83%9E%E3%83%AB%E3%83%81%E3%83%97%E3%83%AC%E3%83%BC%E3%83%A4%E3%83%BC-CDJ-XDJ-%E3%81%A7DVS%E6%A9%9F%E8%83%BD%E3%82%92%E4%BD%BF%E7%94%A8%E3%81%99%E3%82%8B%E3%81%AB%E3%81%AF%E3%81%A9%E3%81%86%E3%81%99%E3%82%8C%E3%81%B0%E3%82%88%E3%81%84%E3%81%A7%E3%81%99%E3%81%8B - Seratoの場合はDVSライセンスの購入
https://www.mh-friends.com/shop/index.cgi?No=1086334 - rekordbox の場合はCore プラン以上を
https://rekordbox.com/ja/plan/
Rekordboxの設定(DVS)
rekordbox(PERFORMANCE モード)の[環境設定] > [DVS]で以下の設定を行います。
[ 1 ] DVS 機能を有効にする/しない
[DVS 機能を有効にする]にチェックを入れると、各 DECK は DVS モードに切り替わります。
[ 2 ] ルーティング設定
DVSで使用するチャンネルを選択します。(使用するCDJの入力が刺さっているチャンネルを選択してください)
コントロールハードウェアはCDJsを選択してください。
[ 3 ] コントロール信号設定
CDJの場合あまり気にする必要はありませんが、再生を安定させるためにパラメーターを調整できます。
[ 4 ] 波形表示
[テンポを変化させたときに、拡大波形の拍位置の間隔が変化する]のチェックを外すと、デッキのテンポ
を変化させたときに拡大波形のスクロールスピードが変化します。(拍位置の間隔は一定になります。)
この設定は 4.1 [DVS 機能を有効にする]にチェックが入っているときのみ有効になります。
[ 5 ] Control Vinyl
CDJの場合基本関係ありません。
ミキサー部のコントロールチャンネルのつまみもPCに設定します。
SeratoDJの設定(DVS)
[ 1 ]コントロールCDをCDJにセットし、再生します。
[ 2 ]Serato DJ メイン画面からSETUPのボタンをクリックしてSETUP画面に行きます。
[ 3]キャリブレーション画面に緑の円が出ていれば完了です。
CDJ側の設定
- CDJ-3000にタイムコードCDをセットまたはUSBにタイムコードファイルを入れて再生
- CDJの出力を”Digital” or “Line”に設定(DJM-A9の対応チャンネルに合わせる)
【HID】接続手順(rekordbox ver.6 以上/ Serato DJ Pro)
rekordbox/serato DJ Pro共通
[ 1 ]CDJ/XDJ Aggregatorとオーディオドライバーをインストール
CDJ/XDJ AggregatorとCDJのオーディオドライバーは下記から(Mac OSの場合オーディオドライバーは不要)
https://support.pioneerdj.com/hc/ja/articles/4404617658521-CDJ-3000-CDJ-XDJ-Aggregator-Tool-for-Mac
DJM-A9のオーディオドライバーは下記から(Mac OSの場合不要)
https://www.pioneerdj.com/ja-jp/support/software/mixer/djm-a9/
[ 2]USBでCDJ-300/A9に接続します。
CDJ-3000*2台とDJM-A9の計3台接続になるのでUSBハブを利用してください。
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[ 3]CDJとミキサーをRCAで繋ぐ必要はありません。
[ 4]CDJ/XDJ Aggregatorを起動
- 接続されたCDJ-3000を自動検出
- 「Open」ボタンをクリックして、仮想オーディオデバイスを作成
- Aggregatorが「Connected」と表示されることを確認
▲CDJ-3000を接続の場合はCDJ-3000と表記されます。
rekordboxの設定
- rekordboxを起動し、[設定] → [オーディオ] で「CDJ/XDJ Aggregator」を選択
- [コントローラ] → [デッキ] でCDJ-3000を選択し、各デッキに割り当てる
- CDJ-3000本体の[SOURCE]ボタンを押し、「CONTROL MODE(CDJ)」を選択
- コントロールするバーチャルデッキの番号を選択(Deck1, Deck2など)
- rekordbox上でCDJがデッキとして認識されることを確認
- 音が出ることを確認し、プレイ開始
Serato DJ Proの設定
- Serato DJ Proを起動
- [設定] → [オーディオ] で「CDJ/XDJ Aggregator」を選択
- CDJ-3000本体の[SOURCE]ボタンを押し、「CONTROL MODE(CDJ)」を選択
- コントロールするバーチャルデッキの番号を選択(Deck1, Deck2など)
- Serato DJ Pro上で、各CDJを対応するデッキに割り当てる
- 音が出ることを確認し、プレイ開始
rekordbox/SeratoでのHID接続の違い
CDJ-3000のHID接続比較表(rekordbox vs Serato DJ Pro)
項目 | rekordbox HID接続 | Serato DJ Pro HID接続 |
---|---|---|
対応機材 | DJM-A9 / CDJ-3000 | DJM-A9 / CDJ-3000 |
オーディオ設定 | DJM-A9またはCDJ/XDJ Aggregatorをオーディオデバイスとして設定 | CDJ/XDJ Aggregatorをオーディオデバイスとして設定 |
ソフトウェア認識 | rekordboxの[デバイス]からCDJ-3000を自動認識 | Seratoの[設定] → [オーディオ] で手動選択 |
デッキ割り当て | rekordbox上で任意のデッキにCDJを割り当て | CDJ-3000の[SOURCE]ボタンでデッキを選択 |
ライブラリ操作 | CDJ-3000のスクリーンからrekordboxの楽曲をブラウズ・ロード可能 | CDJ-3000のスクリーンからSeratoの楽曲をブラウズ・ロード可能 |
スクラッチ精度 | 高精度(rekordboxに最適化) | 高精度(Seratoに最適化) |
波形表示 | CDJ-3000のスクリーンにrekordboxの波形を表示 | CDJ-3000のスクリーンにSeratoの波形を表示 |
ホットキュー | CDJ-3000のホットキューボタンでrekordboxのホットキューを直接操作 | CDJ-3000のホットキューボタンでSeratoのホットキューを直接操作 |
エフェクト連携 | DJM-A9の内蔵エフェクト+rekordboxのエフェクトを使用可能 | DJM-A9の内蔵エフェクト+Seratoのエフェクトを使用可能 |
安定性 | Pioneer純正環境のため非常に安定 | 互換性は高いがrekordboxよりわずかに設定が必要 |
推奨用途 | rekordbox環境を中心に使うDJ向け | Serato DJ Proをメインに使用するDJ向け |
主な違い
- rekordbox版のHID接続は、Pioneer DJ純正の環境なので安定性が高く、設定がシンプル
- Serato DJ Pro版のHID接続も快適だが、CDJ/XDJ Aggregatorを使用した設定が必要
- 波形表示やホットキュー、ライブラリ操作はどちらもCDJ-3000で可能だが、使用するDJソフトによって操作感が変わる
- rekordboxのエフェクトを使いたい場合はrekordbox、Serato独自のエフェクトを使いたい場合はSeratoを選ぶのがベスト
まとめ
- DVS → タイムコードを使い、CDJ-3000はプレーヤーとして機能
- HID → CDJ-3000をMIDIコントローラーとしてPCソフトを操作
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